花便り最新 2023.4. ~
撮影日:2024. 4. 20. 第二弾
1.チョウジソウ(丁子草)
上品で清楚な姿を今年も見せてくれた。上品で清楚だがキョウチクトウの仲間であり、有毒なので扱いには注意が必要である。
2.クマガイソウ(熊谷草)
茶房・胡蝶の前庭に13株まで増えたが、今年は二株に減ってしまい花は咲かなかった。この個体は向かいの竹林にひっそりと咲いている。
3.麗江薔薇のある風景
このバラは色と形が東洋的であるので、しづの里の風景に良く溶け合っている。
写真・文 前原克彦
撮影日:2024. 4. 30. 第一弾
1.イチハツ(一初)
アヤメの仲間では一番早く咲くのでこの名がついた。乾燥地を好むので、その昔茅葺屋根のてっぺんに植えられ魔よけとされた。
2.リージャンロードクライマー(麗江薔薇)
中国・麗江で発見されたバラで姿も美しいが香りも素晴らしい。この花形は「芍薬咲」と呼ばれる。
3.シラン(紫蘭)
手間いらずで勝手に咲いてくれる日本原産の蘭。地下茎は生薬として利用され様々な症状に効果がある。
写真・文 前原克彦
撮影日:2024. 4. 20.
1.エビネ(海老根)
しづの里ではラン科の植物が消えつつある。今年はエビネもかなりその数を減らしている。
2.ハナイカダ(花筏)
今年も葉の中央の筏に会えた。雌木には実が付くが、この個体は雄であり花が終わると普通の葉に戻る。
3.シャガ(射干)別名:コチョウカ(胡蝶花)
中国原産のこの花は日本各地で野生化し、その旺盛な繁殖力で勢力を伸ばしている。
有毒であるので扱いには注意が必要である。
写真・文 前原克彦
撮影日:2024. 4. 20. 第二弾
1.ミヤコワスレ(都忘)
島流しにされた順徳天皇、庭に咲いた可憐な花に目を止め、「恋しい都も忘れられる」と表現したと伝わる。
2.タツナミソウ(立浪草)
波が泡立つ様子に似ているのでこの名が付いた。広範囲の生薬として利用されている。
写真・文 前原克彦
撮影日:2024. 4. 1.
1.ヒューガミズキ(日向水木)
命名は九州の日向地方に自生する、日向守(明智光秀)の所領(京都)に自生する、の2つの説がある。
産土と胡蝶の入り口にあり、繊細で優しい風情で人を魅了している。
2.アセビ(馬酔木)
今年のアセビは花付が良く、産土の入り口で客人を歓迎している。
有毒であり家畜に食べられないので、東北地方では畑の境界木として植えられている。
3.モミジイチゴ(紅葉苺)
近隣の山林に自生していたが最近はめっきりその数を減らしている。
しづの里ではあまり目立たないが、静かに山野の趣を演出している。
4.ウグイスカグラ(鶯神楽)
花は米粒ほどで目立たないがよく見ると可愛い。梅雨の頃に実が真っ赤に色づき宝石のようである。
戦後の甘いものがない頃この実が好んで食べられたが、現在では見向く人はほとんどいない。
写真・文 前原克彦
撮影日:2024. 3. 20.
1.コブシ(姫辛夷)
花ではなく、実が拳に似ているのでこの名がついた。今年も素晴らしい姿を見せてくれた。
2.バイモ(貝母)
独特の雰囲気を持つ花で茶室で重用される。しづの里が気に入ったのかあちこちに勢力を伸ばしている。
3.胡蝶の様子
床の間の絵と花とお雛様。庭のヒメコブシと呼応している。
4.里の春
隣家の桃と水車小屋の菜の花が、春の風情を演出している。
写真・文 前原克彦
撮影日:2024. 3. 17.
1.ヒメコブシ(姫辛夷)
一昨年植えられたヒメコブシが、今年は見事に花を付けた。
茶房・胡蝶からの景色を明るくしている。
2.アセビ(馬酔木)
胡蝶の入口の横に控えめに咲いている。
ここが気に入ったのか昨年も、今年も沢山の花を付けてくれた。
写真・文 前原克彦
撮影日:2024. 3. 9.
1.マンサク(万作)
まんず咲くマンサクが今年は不調である。
花が小さくまばらで、今までにない寂しい風景である。
2.スイセン(水仙)
マンジュシャゲの仲間で有毒である。日本スイセンと呼ばれる種があるが全て原産はヨーロッパで、
中国に渡り日本に伝わり、品種改良されて日本スイセンと呼ばれるようになった。
写真・文 前原克彦
撮影日:2024. 2. 25.
1.フクジュソウ(福寿草)
今年は例年より遅れて開花した。キンポウゲ科なので全草に毒があるので、フキノトウと間違えて食べると重態になることもある。
2.ナノハナ(菜の花)
ナノハナ便りの第2弾。今年のナノハナは、観賞用に交配された最新品種で早春から咲きだし花期が長い。
花色の濃く葉との対比が美しい。
3.ミニアヤメ(ミニ菖蒲)
居心地が悪いのか年々姿が小さくなっている。今年は今のところ2株しか咲いていない。
残りの株も花をつけてほしいところ。
写真・文 前原克彦
撮影日:2024. 2. 3.
1.スノードロップ 別名:マツユキソウ(待雪草)
冬の終わりを告げる花、スノードロップが今年も静かに咲いた。
茶房・胡蝶の庭を作るときに移植したせいか、その姿は一回り小さくなったが、けなげに咲いている。
2.カンザキアヤメ(寒咲菖蒲)
ここ数年は開花が遅くなっている。
地中海原産のこの花は常緑で、肥料も要らず、病気も虫もつかず、冬になるとしっかりと花を付ける。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 10. 31.
1.シュウメイギクシロ(秋明菊白)
ピンクより10日ほど遅れて白が開花した。
2.ホトトギス(杜鵑)
日本原産のユリ科ホトトギス属の植物である。
鳥のホトトギスは不如帰書くが、杜鵑の花の文様が不如帰の胸の文様に似ていることからこの名が付いた。
日本の秋の風情には欠かせない杜鵑である。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 10. 16.
1.ギンミズヒキ(銀水引)
祝儀袋に使われる水引に見立てミズヒキと名付けられた。
山野に自生するがややもすると増えすぎて困ることがあるが、秋の風情には欠かせない。
花の白いものを銀水引と呼ぶ。
2.ミズヒキ(水引)
東アジアに自生する植物で、茶花としても登場する。
ピンクが早く咲き10日ほど遅れて白が咲くが、どちらも秋の花の女王である。
3.シュウメイギクピンク(秋明菊)
菊と名が付くが菊の仲間ではなく、キンポウゲの仲間である。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 9. 25.
1.ヒガンバナ(彼岸花) 別名:マンジュシャゲ(曼殊沙華)
猛暑が続き9月になっても気温が下がらなかったので、ヒガンバナもまだ夏だと勘違いしたのか、お彼岸を過ぎてから咲きだした。
門の板塀の下のヒガンバナはやっと芽を吹きだし、だいぶ遅れての開花となりそうである。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 9. 15.
1.ソバ(蕎麦)の花
長年水車の前で蕎麦を栽培しているが、連作の為嫌地になりうまく育たず雑草に負けそうである。
夏の期間、しづの里の風景に似合う植物を真剣に考え直す必要がある。
2.タマスダレ(玉簾)
ヒガンバナの仲間のタマスダレは強靭である。この夏の暑さに関係なく見事な花を咲かせている。
本家の彼岸花はまだ全くその姿を見せていない。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 9. 15.
1.コムラサキシキブ(小紫式部)
ムラサキシキブとコムラサキシキブの違いは、全体に鋸歯があるのがムラサキシキブで先端半分まで鋸歯があるのがコムラサキシキブ。
どうでもいいことだが、どちらも日本原産で日本の秋を演出する。
2.ワレモコウ(吾亦紅)
「我もこうありたい」からこの名がついた、という説がある。今年は異常に暑く、雨が降らなかったので心配したが、小さめだが秋を彩る姿を見せてくれた。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 7. 24.
1.アサガオ(朝顔)
今年はアサガオがしづの里にやってきた。昨年はユウガオだったがどちらも夏の風物である。
2.ヤマミョウガ(山名荷)別名:ヤマショウガ(山生姜)
丈夫な植物であちこちに勢力を伸ばしている。日影を好むので胡蝶の周辺は居心地が良い。
3.フウチソウ(風知草)別名:ウラハソウ(裏葉草)
地味な植物なので目立たないが、しづの里の風景を際立たせている。葉が風に揺れる姿は美しい。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 7. 19.
1.カラスウリ(烏瓜)
しづの里の夕方、白い異形の花が周辺にあやしい雰囲気を醸し出している。甘い香りも又怪しげである。
秋に見せる愛嬌のある実とは似ても似つかない。
2.オシロイバナ(白粉花)
薄暮の頃この花も開花し、周辺に甘い香りを漂わせ始める。
強健で場所を選ばないようだが、しづの里では微妙にその生育場所を変えその数を減らしている。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 6. 28.
1.ハンゲショウ(半夏生)
ミズヒキに押され気味でその勢力範囲がだいぶ狭まってきた。
絶えてしまうと困るので、ミズヒキ退治が必要になってきた。
2.ムクゲ(木槿)
昨年胡蝶の裏庭に鎮座したムクゲが、今年は立派に成長して花をたくさんつけてくれた。
根、葉、花とも薬用として利用される。
夏の茶花の王様なので、床の間でその姿を見る機会が増えるとこであろう。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 6. 24.
1.オミナエシ(女郎花)
白いオトコエシ(男郎花)に対して、黄色の優しい姿からオミナエシと名が付いたと言う説がある。
今年もしづの里に秋の気配を醸し出している。
2.ヤブカンゾウ(藪萱草)
花が一重のノカンゾウ(野萱草)と八重のヤブカンゾウ。どちらもその昔中国より渡来し野生化した。
染色体が三倍体で結実しないので根茎を伸ばして勢力を広げてきた。
根、葉、花とも薬用として利用される。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 6. 14.
1.ヤマアジサイ(山紫陽花)
今を盛りと咲いている。ヤマアジサイにしては華麗であり庭の雰囲気を華やかにしている。
2.トリアシショウマ(鳥足升麻)
若芽は山菜として重用され美味であり、その姿が鳥の足に似ているのでこの名が付いた。
繊細な風情は庭に独特の雰囲気を出している。
3.キキョウ(桔梗)
秋の七草のひとつである。
蕾の形が風船のように見えるので英語圏ではバルーンフラワーと称される。
万葉の昔から日本人に愛されてきた。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 6. 1.
1.カワラナデシコ(河原撫子)
何度も失敗し(8年越し)、やっとしづの里に根付いてくれた。
ご存じ大和撫子。人間の世界でも絶滅危惧種であるが、しづの里にはまだ生息している。
2.オカトラノオ(丘虎の尾)
風情はまさに虎の尾。しかし、小さな一つ一つの花は可憐である。
サクラソウの仲間であると聞くと納得する。
3.ホタルブクロ(蛍袋)
しづの里が居心地が良いのかあちこちに勢力を伸ばしている。
白がさきに咲き、あとから赤紫やピンクが花を咲かせる。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 5. 17.
1.キョウカノコ(京鹿の子)
この素晴らしい植物の名前を失念してしまい、名札の必要性を感じた。
「産土」のカフェルームの裏窓から、この素晴らしい植物を鑑賞できる。
京都の絞り染めである「鹿の子絞り」に似ていることからこの名が付いた。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 5. 2.
1.ヒメカンゾウ(姫萱草)
萱草の中でも小ぶりで愛らしい。
2年前に株分けしたが、環境が気に入らないのかもう一株は育ちが悪い。
2.シラン(紫蘭)
比較的育てやすいラン科の植物である。紫の蘭と書いてシランだが白花もある。
環境をあまり選ばないと言われるが、気に入らないと他の場所に移動してしまう。
3.フタリシズカ(二人静)
冨栄養なのか姿が大柄であり、花穂も4本立っていてヨニンシズカと呼ばれても仕方がない。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 4. 21.
1.リージャンロードクライマー(麗江薔薇)
中国・麗江にて発見されたバラ。
暖かな気候を好むこの系統のバラは今年は花付が良い。
ピオニーライクと呼ばれる花の形はしづの里の風景にマッチしている。
2.チョウジソウ(丁字草)
青く清楚な花とはうらはらに全身有毒である。
その昔日本中どこでも見られたが、現在は準絶滅危惧種に指定されている。
3.ハナイカダ(花筏)雄花
雌雄異株であり、葉の中心に花が咲く変わり者である。
この個体は雄株で、花は咲くが実は付かない。
4.ハナイカダ(花筏)雌花
雌株の花は、秋になると黒い実をつける。この実は甘くて食用となる。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 4. 17.
1.クマガイソウ(熊谷草)
熊谷直実と平敦盛の話はあまりにも有名。
今年は「はずれ」の年らしく、竹林でも花はあまり咲かなかった。
「茶房・胡蝶」の前庭ではその数を12から3に減らしてしまい、花は一輪もつかなかったので大変がっかりしている。
2.イチハツ(一初)
菖蒲の中では一番早く咲くので「一初」と名が付いた。
ここが気に入ったらしく、その数をおおいに増やしている。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 4. 10.
1.タツナミソウ(立浪草)
踏みつけられて、しづの里から無くなりかけると鮎田さんが補充してくれて、今年も辛うじてタツナミソウが開花した。よく見ると、本当に浪が立つ様子にそっくりで感心する。
2.エビネ(海老根)
しづの里の環境がが気に入ったらしく、あちこちで姿を見せている。
日本を代表する蘭の一種で好事家に好まれ、交配されて種々様々な色や形に進化している。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 4. 8.
1.ユキザサ(雪笹)
花は雪のように白く、葉は笹のようなのでこの名が付いたが、笹ではなくユリ科の植物である。
今春、胡蝶の庭に来たが夏の暑さを乗り越え、来年もその姿を見せてくれると嬉しい。
2.ヤグルマソウ(矢車草)
しづの里が気に入ったのか、今年はだいぶその数を増やしている。
花の形が矢車に似ているのでこの名が付いたが、確かに矢車に似ている。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 4. 8.
1.シャガ(射干)
「産土」の裏でひっそりと咲いている。この植物は栄養生殖(種では増殖しない)なので、奈良時代に中国から渡来してから人の手によって増やされた。
2.ヤマブキ(山吹)
「みのひとつだになきぞかなしき」太田道灌が心を揺さぶられた歌の下句。
「産土」の裏で咲いているが、「胡蝶」の庭にも咲きだした。
写真・文 前原克彦
撮影日:2023. 4. 3.
1.アケビ(木通)
アケビが花を咲かせ、周辺に甘酸っぱい香りを振りまいている。
自然のカーテンでテラスを包み、訪問者を暑さから守っている。秋になり実を付けた時は花だよりで報告したい。
2.キジムシロ(雉筵)
毎年姿が小さくなり、このまま無くなってしまうのではと心配している。
小ぶりではあるが今年も何とか花を咲かせてくれた。
3.ミヤコワスレ(都忘)
ミヤコワスレはいつの間にかその姿を消してしまう。
今春は鮎田さんが自宅から持参ししづの里に植えてくれたので、青紫と白の素晴らしさ楽しませてくれている。
写真・文 前原克彦